【アイドルプロデューサー対談】プー・ルイ&槙田紗子

新グループメンバーオーディションを開催中のプー・ルイ。今回は振付師、Hey!Mommy!プロデューサーである槙田紗子を招いて、アイドルプロデューサー対談を実施!

<プー・ルイ新オーディション詳細はこちらから> ※応募締切は2025年9月30日23:59

インタビュー/文:南波一海

撮影:METTY


――2010年代前半の、いわゆるアイドル戦国時代に活躍されたおふたりですが、接点はあったのでしょうか。

槙田紗子(以下、槙田):それこそ昔、対談しましたよね。『Top Yell』という雑誌で。どのくらい前だろう……少なくとも10年は経ってます(『Top Yell』2013年2月号掲載)。

プー・ルイ(以下、プー):そうだった! 色んなことがありすぎて当時の記憶がなくなってました(笑)。

槙田:わかります。ごっそりないですよね(笑)。私もほとんどの記憶がないんですけど、それは覚えてました。

プー:私たちがデビューした時点で、ぱすぽ☆さんはすごいアイドルだったんですよ。デビューは何年でしたっけ。

槙田:結成が2009年で、メジャーデビューが2011年です。

――戦国時代の中心にいましたよね。ブームに乗ったというより、担った側と言いますか。

プー:そうそう、そういう認識でした。

槙田:たしかに。TIF初年度組ではありましたし。

プー:私たちは不良なので最初の2年くらいはTIFに出られなかったです。

槙田:いや、BiSさんはほんとうに衝撃的でしたよ。こんなのありなんだ、みたいなことをやりまくっていて。違う世界の人のようでした。

プー:よくない衝撃ですよね(笑)。私はぱすぽ☆さんを羨ましいなと思って見てました。私たちはアイドル界で好かれていなかったので。

槙田:好きかどうかというよりも、これをご本人たちはどういう気持ちでやっているんだろうというのは私たちの間でも話題になってました。やりたくてやってるのか、イヤでやってるのか。イヤでやってたらどうしようって話してました。

プー:優しい(笑)。心配していただいてたんですね。

槙田:まだノーと言えない時代だったじゃないですか(笑)。

――少なくともプー・ルイさんはイヤではなかったんですよね。

プー:アイドルになりたてでイヤだという感情がまだ存在しない時期でした(笑)。イヤだった人も全然いると思います。でも、私たちは持たざる者なので、それをやるしかないと思ってたんです。

槙田:ほんとうに気合いが入ってましたよね。

――そんな時代があったよね、と昔話をしているプー・ルイさんがいまもバリバリ現役というのもすごいなと思います。

槙田:ありがたいです。同じ時代を生きた者として勝手に親近感があるんですよ。アイドル業界も時代がどんどん変わっちゃってるから、私たちの時代のマインドを残してくれる人がいまでもいてくれることが嬉しいなと思います。

プー:残していいものかと思いますけどね(笑)。

――気合いとか根性の人ですから。

槙田:でも、私もそっちなので。

プー:紗子さんがプロデュースしているHey!Mommy!さんにはきっと優しいですよね。

槙田:それが、じつは結構……(笑)。

プー:そうなんですか! 今日はプロデューサーとしてのお話を聞いてみたかったんです。

槙田:プー・ルイさんはPIGGSさんでプロデューサー兼メンバーとしてがっつりやられているから、私よりも相当経験は豊富じゃないですか。共同生活をされたりとかで、濃さも全然違いますし。

プー:私はわけもわからずはじめて試行錯誤しながら進んでいったタイプなので。失敗や反省もたくさんあります。

槙田:私は(カミヤ)サキさんからお話を聞いたりとか、ライブを拝見させていただいたりして、羨ましいなと思ってました。もちろん大変なこともいっぱいあると思うんですけど、あそこまでぶつかり稽古みたいなことができるのって、いまの時代では貴重だと思います。お互いをさらけ出してぶつかっていく関係性ってなかなか作れないし、やっぱりプー・ルイさんの気合いのレベルが違うから、まわりもそれについていくんだと思うんですよね。バンドみたいでいいなって思います。私はアイドルをやっていたときから、男に生まれてバンドをやりたかったなって思ったんですよ。

プー:そこは似てるかもしれない。もともとバンドをやりたくて、でもできなくてアイドルになったので。

槙田:そうなんですね。もし意見の相違があるなら、できるならケンカもしたいっていうのが本心としてはあるんですけど、いろいろなことを考えると実際にはできないんです。

プー:そこはメンバー同士じゃないと難しいですよね。

槙田:そうですね。言いかたには気を使うし、言えないことのほうが多いです。思っていても言わないことのほうがずっと多い。

プー:それは我慢できるんですか?

槙田:波紋を生まずに済ませるほうが、先の自分にとっていいだろうと思うんですよね。衝動的に言っちゃうのは危険というのもわかってるんですよ。だから一旦我慢して、冷静になることにしていて。冷静になると忘れちゃったりして、その程度のことだったりもするので。

プー:その我慢はいつくらいからできるようになりましたか?

槙田:プロデュースを始めてからですね。

プー:そうなんですね! 私はいまでも苦手で。

槙田:でも、それもいい気がするんですよね。お互いの言いかた、受け取りかたが合致しないと結局はハレーションが起きるので、怒られることは必ずしもダメなことではないというのを理解してもらうのがなによりも大事というか。こう言ったけど、これは愛情なんだよっていうことをいかに伝えていくか。それぞれの育ってきた環境が違うので難しいですけど、愛情を持って褒めることを忘れないようにしてます。飴と鞭じゃないですけど。

プー:私は飴なし女なんですよね(笑)。

槙田:あはは。これは振付師をやるなかで手に入れたスキルなんです。普段はもっと距離のある人たちと仕事しているからというのはありますね。あの……女子は特に褒めればなんとかなるんですよ(笑)。

プー:わかります!

――男の私が言うのもなんですが、それは言って大丈夫ですか(笑)。

プー:褒められると実際に変わるんですよ。

槙田:自分も褒められたら嬉しいからわかるんですよね。そのほうがスムーズに進むことが多くて、めんどくさいから褒めるみたいなこともいっぱいあります(笑)。かわいい、かわいいって言いまくりです。

プー:あはは!

――槙田さん、メンバーさんが読まないと思って話してますよね(笑)。

槙田:全然大丈夫ですよ。

プー:大丈夫なくらいの関係性を作れているということですよね。私は飴がないので厳しくしちゃいますね。わかるんですよ、それは言わないほうがいいって。だけどその瞬間はもう忘れてるというか、口に出てしまってる。そして後悔の日々。

――それこそ槙田さんのように、プロデューサーや振付師として関わるならどこかで線引きをするわけじゃないですか。でも、プー・ルイさんの場合はきっとプロデューサーというよりもアイドルの当事者同士として言うわけですよね。ただ、経験値は相当違うわけで。

槙田:きっと求めるものも大きくなっちゃいますよね。

プー:そうなのかも。年が10いくつ違うのも忘れて、同い年だと思っちゃうのがよくない。紗子さんはメンバーさんとご飯は行きますか?

槙田:ほぼ行かないです。私はめっちゃ線を引くタイプなんです。この4年間で、ふたりだけでご飯に行ったのは……ひとり一回ずつくらいです。リーダーの子だけは別で、何度もあるんですけど。行きますか?

プー:私はよく行きます。しかもバランスを考えないので、 やばいです(笑)。次のグループでの私の課題は「距離感」なんです。ゼロ距離はやめようと。PIGGSは一緒に住んじゃったから、家族になりすぎちゃったんですよね。良いこともあるけど、プロデューサーや社長である以上は一定の距離は必要だと思いましたし、ミキティーも槙田さんも言っているということは、それが正解なんだと思います(笑)。

槙田:ミキティーさんも仰ってましたか。

プー:距離は取るし、愛をあげなさいって。私に足りないものはそれなんだなと。

槙田:新しいグループもメンバーとして入るってことですよね。

プー:はい。懲りずに。

槙田:そもそもプロデューサー兼メンバーというのが距離感を作りにくいポジションだと思うんですよ。メンバーとしては距離を作りすぎるのもよくないですし。

――10歳離れてるという話も出ましたが、ジェネレーションギャップも発生しますしね。

プー:そうなんです。2010年のあれを見てないので。当時は過酷だったけど、夢もあったじゃないですか。頑張ったら頑張っただけ成果が出るし、たとえ頑張りかたが間違っていてもある程度は得られるものがあったけど、いまはそうじゃないので、夢を見させてあげるのも難しいなって思います。

槙田:たしかにそれはありますよね。

プー:どうやって人参をぶらさげてますか?

――ほかにも言いかたありましたよね(笑)。

槙田:目標的なことですか? こっちが提示する形かも。

プー:このハコ押さえたよ、みたいな。

――自発的には出てこない?

槙田:そうです。長期的な目線ではなく、短期でここまでの期間はこうで、次はこうで、とやっていくしかないというか。それはきっとうちだけじゃないんだろうなという気がします。

プー:どこもそうです(笑)。

槙田:でもそれって、昔だったら考えられないじゃないですか。何年後の武道館が夢としてあるなら、その間にこの通り道をクリアしていこうね、というやりかたでしたよね。いまはこまごまと次はここでやるからねというのを早めに伝えて、そこに向けて頑張る。簡単に言うと、目先の目標を作る。

プー:見える範囲のものですよね。

槙田:はい。きっと大きすぎると現実味がないんだと思うんですよね。

プー:先のことを考える目線はあったほうがいいと思うんですよ。私は自分の意志がなくて困った経験があるんです。野に放たれたときに、自分はなにがしたいのかわからなくなってしまった。ちゃんと考えられる人になったほうがいいと思うんですけど、でも、やっぱりなかなか難しいよなって。だから次のグループでは、最初から打ち合わせにもなるべく参加させたいんです。それもあって、少人数でやろうと思ってます。逆に、紗子さんは自分でアイドルグループに入ろうとは思わなかったですか?

槙田:え、まったく思わなかったです(笑)。私はクリエイティブに回りたいということでアイドルを辞めたんですね。そもそもやりたいという気持ちがなかったです。

プー:現役の間にその気持ちを持てたのがすごいなと思うんですけど、それはどうしてなんですか?

槙田:グループがだんだんセルフプロデュースっぽくなっていったのが大きいんですよね。衣装をデザインするメンバーがいたり、歌詞を書く子がいたり、振り付けする子がいたりして。そのなかで、私は演出を少しずつやらせてもらうようになったんです。このブロックだけやっていいよ、みたいな感じから、どんどんやらせてもらえるようになっていって、「あれ? こっちのほうが楽しいな」と思うようになっちゃったんですよね。メンバーを動かすのも楽しかったし、もともと裏方脳で、このタイミングでこの曲はないだろって言ったりするタイプでしたし(笑)。だから、そういう機会をいただける環境だったのがよかったんですよね。

――楽しいと思って進んだ先に才能を発揮できる場があったということですよね。

プー:いまこれだけのご活躍をされてますから。当時のアイドルで、なんなら一番の成功者じゃないですか。

槙田:そんなことはないですけど(笑)。直感でこっちだと思ったんですよね。

プー:それで言うと、逆に私は演者以外に楽しいものがないからかもしれないです。やっぱり一番楽しいのがアイドル。

――社長業のおもしろさとあると思うけれど、それ一本ということにはならない。

プー:一本はイヤですね。

槙田:きっとどっちかだけじゃダメで、どっちもやってるからバランスが取れるというのもありますよね。例えば、社長業がすごく大変でもライブをやったら忘れられるとか。やっぱりライブってすごいので。

プー:直でお客さんの思いを浴びるので、イヤなことがあっても頑張ろうっていう気にはすごくなりますよね。

――このオーディションの流れになる数ヶ月にたまたまプー・ルイさんにインタビューする機会があって、2030年代もアイドルを続けていそうだし、年齢的にも40代に突入しますね、みたいな話を振ったら「いやいやいや、そんなにやりたくないです」と言われたんです。でも、いまはもう「40歳になってもやってそうです」みたいなことを言っていて(笑)。

槙田:全然やってそう。2010年代って、アイドルにとっては年齢がすごく影響していたじゃないですか。私も20歳を越えたときに自分のことをもう年寄りだって思ったんですよ。

プー:そうか。始めたのは16歳くらいですよね。

槙田:みんな10代からスタートしたグループだったんです。私の2個上のメンバーが最年長だったんですけど、その子が20歳を越えたときにババアっていじってて(笑)、いまじゃそんなの考えられないじゃないですか。自分も22で辞めたんですよ。

プー:早い!

槙田:そうなんですよ。でも、いまは22から始めるなんて普通だし、ほんとうに時代が変わったなって思うんです。私は裏方に行きたいと思ったから辞めたけど、もし時代が違ったら、続けることはできたんだろうなって。

――少なくとも年齢を理由に辞めることはないですよね。

槙田:そうですよね。当時は辞める理由のひとつに自分の年齢もあったので、そこはいい意味で変わったと思うから、プー・ルイさんには何歳になっても続けていてほしいなと思います。それが私たちの希望というか。

プー:ダークサイドだった私が、2010年のアイドルの希望になる(笑)。

槙田:時代が巡ると考えると、またああいう熱の高い時代がくると信じたいので、それを牽引してほしいです。帝王として。

プー:地下アイドルの帝王になりたいな(笑)。いまはKAWAIIが流行ってるじゃないですか。私はそのカルチャーと関わりがなさすぎて違うもののように思っちゃうんですけど、実際に接すると気合い系だったりするんですか?

槙田:KAWAII LAB.の子たちはニュートラルかもしれないです。いまどきすぎて理解できないなって子は全然いないですし。

プー:やっぱりそうですよね。PIGGSは一度、TikTokでバズり狙いの曲とダンスを試してみたんですよ。そうしたら、お客さんが超いなくなりました(笑)。

槙田:えー! 減るってことがあるんですか?

プー:減っちゃいました。メジャーを決めたタイミングでもあったので、お前らは魂を売ったのかと。チーム感とか根性を大事にしてきたのに、そういうことを思わせちゃうような行動をしてしまいました。それまではプー・ルイ史の中でもめずらしくうまくいってる感があったんですけどね(笑)。うまくはいきませんでした。

槙田:大きいところでたくさんライブしてましたよね。

プー:それが、スコーンと減って。これが失敗というものかと身をもって知りました。熱量高く応援してくれている分、がっかりされるのもすごい速さと言いますか。

槙田:現状維持とか、あまり変わらないから意味なかったね、とかならわかるんですけど、減るっていうのは驚きです。

プー:どうしても合わないものってあるんだなと思いました。インディーズに戻って、帰ってきてくれた人もいるんですけどね。でも、それから挑戦するのがこわくなっちゃったところはあります。

槙田:ただ……いまって音楽番組の収録があると、共演者とTikTokを撮る時間がスケジュールに組み込まれているんですよ。TikTokが当たり前になってる。それはそれで、ちょっとおそろしいなと思うことはあります。これくらい当たり前になっちゃっていいのかなって。

――槙田さんがTikTok以降の世の中をそう見ているのが意外でした。

槙田:私はその界隈の人と思われがちですけど、そんなことはなくて。発注に対して忠実に仕事をしているだけなんです。自分はKAWAIIが得意だと思ったことはなくて、求められているからそこはちゃんとやるという感覚なんですよね。

――ある意味、プロとして当然の仕事をされているだけであって。

槙田:だから自分のマインドはアイドル時代から変わってないし、PIGGSさんみたいに熱い振り付けも作りたいんですけど、依頼が来ないからやってないだけです(笑)。

プー:そっちの人だと思っている人が多いから。

槙田:でも、餅は餅屋でいいとも思ってるんです。だから、バズって嬉しいな、みたいなことは想像されるよりは自分では思ってないんですよね。

――自分のやるべきことをやっていたら、たまたま時流と合致したというのが理想ですよね。

プー:そうなりたい(笑)。

槙田:時代の変化にともなうタイミングってあると思うんですよ。私は手振りが得意な人だって言われるんですけど、TikTokができる前から手の振り付けは得意だったんです。K-POPで育っているので、もともと好きなんですね。あとは、それこそプー・ルイさんたちみたいにライブが得意なみなさんから学んだんです。手はここより上にあったほうがお客さんと盛り上がって見えるんだ、とか。そうやって学んできて、そういう振り付けばかりを作っていて、たまたまTikTokという媒体ができて、たまたまコロナ禍がやってきて、家で座りながらできる踊りの需要が生まれて、運がよく自分の担当しているグループがバズったりして、という運の巡り合わせだったんですよね。自分はなにかを変えたわけではないんです。だから、プー・ルイさんにも変えないでほしい(笑)。

プー:それもいばらの道ですよ(笑)。いまのところ、時流の真逆を行こうとしてます。ドキュメンタリーとして裏側も見せまくりで、音楽も激しいロックで。

槙田:最高だと思います! ここから何年かしてまた次の時代に入っていったときに、バーンとハマったら、プー・ルイさんが帝王です。

プー:なれるかなぁ……なれたとしても帝王になるときは40代(笑)。

槙田:年齢は関係ないです。ずっとすごい人なので。

――波を待つこと何年。

プー:波がやっときたと思ったら、BiSHが乗っていってしまったし(笑)。

槙田:いやいや、じつは去年のBiSさんの復活ライブを見に行かせていただいたんですけど、私は心が震えたんですよ。

プー:えー!

槙田:ありがとうございますという気持ちにすごくなって。この空気を作れるのはBiSさんしかいないし、ファーストサマーウイカさんが、BiSHがいるのはBiSのおかげ、BiSがいるのはプー・ルイのおかげなんだよ、ということを言ったときに涙が出そうになりました。「ほんとそうなんだよ!」って勝手ながら思ったんです。メディアに注目されているものしか見えにくい世界ですけど、そうじゃないところにも本質がある。お客さんもすごくいい顔をしていて、やっぱこれだよな、いまはこれがないよなって感動しちゃいました。サキさんに長文でLINEを送って、会ったときも感想を熱弁しました。あのときの感情はその後もしばらく引きずりました。

プー:そうだったんですね。

槙田:あの時代を思い出しました。当時はどれだけほかのグループのファンをとれるかしか考えてなかったな、とか(笑)。

プー:わかる! その結果、当時のBiSはあんなことになってましたけど。

槙田:やりすぎです!(笑)。

プー:その時代の熱を紗子さんが引っ張ってもう一度取り戻そうと思ったりしますか?

槙田:そこはあまり(笑)。自分がどうするとかは思ってなくて、時代は巡るだろうと思うタイプです。

プー:じゃあ一緒にやりましょ?(笑)。

槙田:やばい、巻き込まれる(笑)。この間、@JAMでHey!Mommy!を見たかたのポストが流れてきたんですけど、「紗子さんはあの頃の色を忘れないでいてくれてる」というのを見て。Hey!Mommy!に懐かしさを感じるかたがいるみたいで、私が無意識レベルで教えてることが昔のテイストだったりするのかなって思いました。ライブの作りかたとか体力勝負なところとか、当時のぱすぽ☆を知る人からすると「紗子がいっぱいいた」ってなるみたいです。

プー:それは曲を聴いてもライブ映像を見てもそう思います。どこか懐かしい感じがするんですよね。

槙田:Hey!Mommy!には振付師としてではなくて、自分のアイドル時代の経験を投影しているかもしれないですね。だから時代を取り戻そうとは思ってないですけど、無意識に当時の熱を残しておいている感じなのかも。

プー:今日の話を読んだら、古のおたくは泣きますね。もうお空に行ってしまった人たちも何人かいますけど……(笑)。届くといいな。

――今回のオーディションの話をすると、いま話されている歴史に重量感があるので、人によっては物怖じしてしまうのではないかと思ったりするんです。

プー:それが向こう側の第一次審査になってますよね。なにをさせられるかわからないから、気軽にエントリーできない(笑)。いま、応募が○○○人なんです。

槙田:え、全然来てると思います。私だったらプー・ルイさんとできるなら、自分が成長できるから飛び込みたいなって思うんですけど、それが高い壁に見えてしまう人もいるのもわかる気がします。いまは、どM気質がそんなにいないのかな(笑)。昔はみんなどMでした。

プー:私は究極のどMです!

槙田:絶対そうですよね(笑)。わざと自分を厳しい環境に置いて戦いたいというオーディションに見えているとしたら、それをやりたいと思う子はもしかしたら多くはないかもしれない。でも、無名のところから始めるわけじゃないからチャンスでしかないと思うんですよね。めちゃくちゃいい環境というのは間違いないです。

プー:脱がしたりはしないですよ。それ以外のことはわからないですけど(笑)。

槙田:でも、オーディションは絶対に厳しくやったほうがいいと思う。最初が大事だと思います。

――そろそろ締めないといけない時間ですね。

プー:今日は聞いてみたかったことがたくさん聞けました。ありがとうございます。新グループではぜひ振り付けのオファーをさせてください。

槙田:やりたい! 古のオタクたちも喜びますよ。

プー:霊感がはたらいて「今日のライブハウスの空気なんか重くない?」みたいなことになるかもしれない(笑)。でも、紗子さんに言っていただけたので、帝王を目指しますね。

槙田:ついて行きます(笑)。



プープーランド オーディション2025

プー・ルイ 新グループメンバーオーディション 開催決定! <1次審査>書類(メール)審査 応募締切は2025年9月30日23:59